SSNEWS-title1本刊対談

清水開発株式会社代表 清水 利憲氏
聞き手 株式会社フォアサイト代表、北山 敬三氏(ゼミ広島メンバー)
執筆 立教大学教授 山口義行(スモールサン主宰)


 “貢献”をどのように“ビジネス”につなげていくか――これは、あらゆる企業が厳しく存在意義を問われる現代社会にあっては、企業経営者が常に意識しておかなければならないテーマである。スモールサンニュースでもたびたびこのテーマを取り上げてきた。たとえば、2014年10月号で紹介した富山県の精米機メーカー「株式会社タイワ精機」の高井芳樹会長の試みもその1つである。同社は、カンボジアのフンセン首相からの「依頼」を受けて「長粒米」用の精米機を開発した。これは、精米施設が決定的に不足しているカンボジアにとって大変ありがたい“貢献”だったが、それはまた同時に同社が東南アジア向け“ビジネス”のスタートを切るきっかけともなった。

 今回紹介するのは、広島県呉市でボウリング場を経営する清水開発株式会社の清水利憲社長の実践である。清水氏が創業者である父親からボウリング場の経営を引きついだ頃は「ボウリング・ブーム」はすっかり消え去っていて、清水氏は厳しい経営環境の下で多額の負債を背負いながら経営を続けることになる。そんな清水氏を襲ったのが、2011年の東北大震災後の「自粛ブーム」。まさに「顧客が一斉に消えてしまう」という事態を目の当たりにした。「“明日がわからん”のがボウリング場経営だ」――そんな実感を抱いた清水氏がそうした不安定な経営から抜け出すための一つの「足がかり」として見出したもの、それが「地域貢献」だった。 

 以下は、「ゼミ広島」担当の「スモールサン・インターネットラジオ」(2015.12.25配信)からの抄録である。聞き手は、ゼミ広島のメンバーである北山敬三氏(株式会社フォアサイト代表)。以下では、字数の制限もあって、北山氏と清水氏のラジオでのやり取りのうちかなりの部分を「削除」し、また「前後」を入れ替えたりして編集している。皆さんにはぜひスモールサンのホームページをクリックして、「生の声」を聴いていただきたいと思う。勇気とヒントをもらえるラジオである。(以上、山口義行立教大学教授、スモールサン主宰)

注) ゼミ広島のインターネットラジオには、北山、清水両氏に加えて、同じくゼミメンバーである三村和美さん(有限会社ミツワエステ-ト)が進行役として参加されている。なお、インターネットラジオはスモールサンのホームページをクリックすれば、過去に放送されたものも含めていつでも聴くことができる。
続きを読む »

SSNEWS-title1本刊論文  2016年をもって日本経済はいよいよ「“三ない”時代」に突入した――年明け早々の株式市場の波乱を傍観しながら、私はそれを実感した。
 「三ない」とは、以下の3つの「ない」を意味する。その1つは、「“バブル”が起きない」、いま1つは「“けん引役”がいない」、さらにもう1つ「“ごまかし”が効かない」――ということ。
 それぞれすでにスモールサンニュースで繰り返し指摘してきたことではあるが、本年最初のこのコーナーで再度整理して述べておきたい。
続きを読む »


「けん引役なき世界経済」へ~2016年波乱の幕開け~
○波乱の幕開け~メディアに飛び交う「リーマン・ショック以来」、「戦後初」~
○“世界経済のけん引役喪失”~「人民元引き下げ」と「資源価格下落」はそれを示す“サイン”~
○すでにピークアウトか~「爆買い」と中国マネーによる日本の不動産投資~
○期待薄の“アメリカ経済”と“国内消費”
○2016年は「偽」から「真」へ