SSNEWS-title1本刊対談2

株式会社アートフレンド・株式会社アートフレンドAUTO代表、近藤正人氏
株式会社矢神自動車代表、矢神典昌氏
有限会社カーズスパーク代表、後藤 豊氏
株式会社アンシンプラン代表、林 晃司氏
聞き手 立教大学教授 山口義行(スモールサン主宰)


 “隣接異業種”への挑戦――スモールサン会員の間では、今やこのキーワードを知らない人の方が珍しいくらいになっている。本業の近くにありながら、業種や業態が違うために経営者の目に入っていない市場がある。私は、そんな「隣接異業種」に向けて新規ビジネスを立ち上げることを会員諸氏に勧めてきた。現在では、この「挑戦」によって大きな成果を上げている事例が全国各地に数多く見られるようになった。
 私がこのキーワードを『スモールサンニュース』で最初に使用したのはおよそ3年前、2012年12月号に掲載された「(巻頭鼎談)“経営の壁”~あなたはそれをどう乗り越えたか~」の中でのことである。
 株式会社アートフレンド代表近藤正人氏は、2008年当時売上げ「1億円の壁」が越えられず苦しんでいた。同社はトラックのカスタマイズ部品の製造、販売を専門とする会社だが、「1億円の壁」を乗り越えるべく新たなビジネスを開始した。以下は、2012年12月号『スモールサンニュース』からの引用である。

山口 どんな挑戦をされたんですか。

近藤 中古トラックの販売です。トラックのカスタマイズ部品の製造、販売をやっていたので“トラック”については詳しいんですが、部品の製造販売と車そのものの販売・仲介とでは仕事の中身が天と地のように違う。まったくの異業種なんです。実際、両者の間の境界線を越えて事業展開しているケースはほとんど見かけません。・・・

山口 結果はどうでした?

近藤 もともとトラック好きなお客さんばかりを相手にしていたので、中古車販売は急速に売上げが伸びていきました。仕事は全く違っていましたが、考えてみれば対象とするお客さんは同じだった。

山口 私はそういうのを勝手に「隣接異業種」と呼んでいるんです。すぐ隣にマーケットがあるんだけど、仕事が違う。あるいは仕事はよく似ているんだけど、相手が違う。

近藤 嬉しいことに、トラック販売にかかわったことで、既存分野であるカスタマイズ部品の製造、販売の方も再び売上げが伸び始めたんです。

山口 「隣接異業種」への展開が既存分野との相乗効果を生んで、売上げの「壁」を乗り越えさせてくれたというわけですね。


 現在近藤氏は、中古トラックの販売については株式会社アートフレンドAUTOという別会社で事業展開している。新旧の会社を合算した売上げは今や11億円。「1億円の壁」を見事に乗り越え、6年ほどで11倍の売上げを達成したことになる。従来のカスタム部品の製造販売部門だけでも、現在はおよそ当時の3.5倍、3億5000万円の売上げを誇っている。

 さて、その近藤氏に再びスモールサンニュースに登場していただいたのは、同氏を中心に新たに4社が加わる形で「あるグループ」が結成されたと聞いたからである。実は、このグループ自体が「隣接異業種」の集まり。それぞれ独立した中小企業でありながら、グループ力を生かして、各々がさらに「隣接異業種」に挑戦している。今後は、グループ内に新会社を立ち上げて新規ビジネスに挑戦する予定だという。いわば「隣接異業種」でさらに「隣接異業種」に挑戦しようという試みである。私は強い興味を抱きながら愛知県一宮市にあるアートフレンド本社にお邪魔した。そこには、グループに所属する4社の代表が顔をそろえていた。 続きを読む »

SSNEWS-title1本刊論文2
警告 最近の世界同時株安を数年後に振り返ったとき、「あれは世界同時不況の前触れだった」ということになりかねない。経営者諸氏には、経済動向をしっかり見極めながらの経営が求められる――これは、『スモールサンニュース』昨年9月号の巻頭論文「株価下落の背景と“世界同時不況”の可能性」の結びの一文である。

 ここでいう「世界同時株安」は昨年8月から9月にかけて起きた株価下落のこと。上記の文章は、まさに半年前に私が会員諸氏に向けて発した「警告」だったといえる。 続きを読む »


10~12月期GDPマイナス成長。「1-3月期もマイナス成長」の可能性は?
・10-12月期マイナス成長
・年明け以降、消費、輸出、住宅投資は一層低迷している
・注目は設備投資の動向