SSNEWS-title1本刊対談2

立教大学経済学部教授、スモールサン主宰 山口義行
聞き手 スモールサン事務局員 北嶋詩穂


はじめに――「恩恵なき支持」

 「あらゆる政策を総動員して、世界経済のリスクに立ち向かい、デフレからの脱出速度を最大限まで引き上げてまいります」。去る8月3日、直近の参議院選挙の結果を踏まえて安倍首相は記者会見でこう語った。
 「デフレからの脱出」――就任以来、首相は何度このフレーズを口にしたか。「脱デフレ」は、首相が政権発足時に「最重要課題」として国民に提示したものである。そして、この課題達成のための施策として「アベノミクス」なるものを打ち出したはずである。
 今もなお首相が「脱デフレ」を「最優先課題」として口にしているというのは、とりもなおさず安倍政権が3年半を経てもこの課題をいまだに達成できていないこと、言い換えれば「アベノミクス」は“空振り”だったということにほかならない。
 実際、新聞各紙の世論調査でも、国民のアベノミクスへの期待は政権発足当初に比して大幅に減少し、生活実感についても「アベノミクスの恩恵を受けていない」とする回答が大半を占めている。
 不思議なのは、それにもかかわらず、国民の間で政権批判が高まるどころか、比較的高位の政権支持率が続き、選挙となれば与党が「大勝」するということである。これはどういうわけなのか。この疑問を紐解く1つのキーワード――それが今回テーマとして取り上げる“ぬるま湯資本主義”である。
「私たちは知らぬ間に“ゆでガエル”状態になっているのかもしれない」。そんな自省と警告の意味も込めて、このキーワードに象徴される今日の日本経済について考えてみたい。聞き手は、スモールサン事務局の北嶋詩穂さんにお願いした。 続きを読む »

SSNEWS-title1本刊論文 スモールサン主宰、立教大学教授山口義行
 テーパリング(tapering)という言葉をご存じだろうか。本年秋以降、この言葉が新聞の経済面に踊り始めることは間違いない。それは中小企業経営にも多大な影響を与えるので、スモールサン会員諸氏にはぜひ知っておいてもらいたい。 続きを読む »


“緩やかな景気下降”続く~今後の金融政策に注意を~
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